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「もじイメージgraphic展」グラフィック展へ@21_21designsight [■ART]

DTPオペレーターの端くれとして、同業の友人とレッツゴー。

有名グラフィックデザイナーごとの展示もあるとはいえ、人を選ぶ内容なはずなのに、かなりの人出に驚きました。
●西武グループやラフォーレなど印象的で時代を象徴するポスター群。

有名俳優たちの名前をグラフィカルにした作品群。クエンティン・タランティーノ、ジョニー・デップなど、写真を使わず文字だけで表すなんて、挑戦的で好き。

●かな文字の誕生経緯。

●R25。かつてお世話になりました。
●漢字をばらばらにするとアルファベットになるという知育玩具のような積み木
などなど、写真+文字、イラスト+文字でこれだけ遊べるといういい見本市のような展覧会でした。


あらためて身の回りのものすべて、名前が与えられて初めて存在が認知される…と実感。
さらに選択したフォントやタイポグラフイにより、その物のイメージを左右する。
文字の内容をダイレクトに伝える紙媒体だけでなく、商品パッケージやブランドイメージにも大きな影響を与える文字。デザインの深さを感じました。

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この細いフォントをカタカナで使う度胸。ル・ルが並んでいて美しい
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ギリギリ読めるか読めないかの相撲文字のようなフォントP_20240204_145511_copy_800x600.jpgP_20240204_135526_copy_450x600.jpg
全く同じ文章「グラフィック展・作品募集」もこれだけバリエーション。P_20240204_140833_copy_800x600.jpgP_20240204_141104_copy_800x600.jpgP_20240204_142316_copy_450x600.jpg
葛飾出身というクリエイターの作品
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●fruit in life
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ちょっと疲れたので「fruit in life」で苺パフェ。
苺とリンゴのフルーツたっぷりでグラノーラも合いました。

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シード~生命の糧~ 「ウナカメ夜シネマ」に参加 [ドキュメンタリー]

満足度★90点

■いきすぎた資本主義と開発競争の果てに


シード~生命の糧~ [DVD]

シード~生命の糧~ [DVD]

  • 出版社/メーカー: ビデオメーカー
  • 発売日: 2020/10/01
  • メディア: DVD

中野のシェアカフェ「ウナ・カメラ・リーベラ」で、「ウナカメ夜シネマ」という名前の上映会に参加しました。
https://www.cinemo.info/73m
https://www.cinemo.info/member_detail.html?ck=70181

こちらでは毎回、上映内容にちなんだお料理も提供されます(希望制で、今回は2800円でした)。
メキシコの農家から在来トウモロコシを輸入し、トルティーヤなどを販売しているご夫婦なども参加され、とても有意義な時間を過ごしました。

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お料理『マメたね雑穀ごはんプレート』
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〈レビュー〉
遺伝子組み替え作物を食べるとどうなるのかというより、種の多様性の喪失に焦点を当てた作品。

バイオ化学メーカー『モンサント』(今はバイエル)など大手が改変した種は、なんと、豚などの別の生命の遺伝子が使われているという。


南米や第三国の国々の農家は大手のセールスマンに騙されて、在来種の種と引き替えに育ちやすいGMOに手を出すが、それは罠。
メーカーに特許があるため種を採取することはできず、永遠に種を買わざるを得なくなる。そして作物が病気にならないよう、農薬もセットで購入せざるを得ない。企業は各国で政治献金も怠らず、種子の特許が受理されるよう手を回す。この利権の構造たるや。
欧米(主にアメリカ)による、中南米の石油開発による実質的な植民地支配の構造を思い出しました。
石油が種に代わっただけで、構造自体は全くおなじもの。

農薬の飛散により、薬害で苦しむハワイの人々の実状や土壌汚染も描かれていました。

石油採掘により森林伐採の憂き目にあっているマヤ民族などの状況と全く同じ。

マヤ ― 天の心、地の心 ―(字幕版)

マヤ ― 天の心、地の心 ―(字幕版)

  • 出版社/メーカー:
  • 発売日: 2015/05/20
  • メディア: Prime Video

この状況に危機を抱き、原種を守ろうとする世界各地の人々の活動に胸を打たれました。

世界各地の種子バンクは『ノアの箱船』そのもの。

しかし戦争や紛争で、この種子バンクを攻撃するということも起きていたという事実に、愕然とした。
民間人の殺傷に関してはわかりやすいため、マスコミも報道しやすい。しかし種子バンクの攻撃はその恐ろしさがダイレクトに伝わりにくいため、あまり日の下にさらされない。
民族そのものの数を漸減させるようなやり方は非道だ。もしかしたら将来、敗戦国が勝利した国に輸入を頼るかもしれないということまで考えられているとしたら、そら恐ろしいことである。


話は戻りますが、種の多様性が重要なのは、そもそもその種の絶滅を防ぐことと、一品種の作付けだと病気による全滅リスクが高まること、鳥の糞などで在来種を脅かし広い範囲で生態系にも影響するから。


アイルランドのジャガイモ飢饉は、100万人もの餓死者を出し民族離散をもたらしましたが、ほぼ一品種のジャガイモしか育てておらず、それが病気になり不作になったことが原因。日本でもかつて大根は800種類ありましたが、今や都市部で流通してるのはほぼ青首大根だけではないでしょうか。


制約により自由な販売や製造ができなくなったのは野菜だけではなく、生命にかかわるものとしては塩もですね。
日本では1971年に「塩業近代化臨時措置法」が成立し、塩田が撤廃。海外の塩をわざわざ輸入して日本で天日干しして国内製造として販売している時期がありました。現在もコストの面で、伯方の塩は中身はメキシコ産だったりする。このように複雑に利権が絡み合った不思議な世界に、私たちは生きているのだなと寒気を覚えます。


いきすぎた資本主義は生物のあり方も変えてしまう。
遺伝子組み換え作物が登場してから年月は浅い。

果たして遺伝子組み替え作物を食べ続けた人類の数百年後はどのようになっているのか。
現在は壮大な人体実験のさなかにいるのだろうと思う。

タグ:映画 シード
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ジャンポール・ゴルチエのファッション狂騒劇 [ドキュメンタリー]

満足度★75点

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■舞台を観た者にとってはあっという間の96分

ミュージカルを観に行った友人と映画も一緒に。個人的には熊の“中の人”がツボ。ダンス習っているので、振り付けシーンがもっと見たいと欲が出ました。

フランス人の絶え間なく溢れ出す言葉と会話の量に圧倒されつつ、ゲイであることで子供の頃に受けた差別や孤独感が彼の今を形作ったのだとわかる構成になっていました。
居丈高で近寄りがたいイメージのファッションデザイナーとは違い、彼は凄く優しい。
演出が自分のイメージと違うと告げた振り付け師に後でフォローしたり、本番直前に怪我したダンサーにも自分のことのように心痛める。本番直前間際に進行が青くれていても、決して怒鳴ったり物に当たり散らしたりしない。
そのアバンギャルドなデザインからは想像できない人物像。

アジア人の視点でみると、欧米人には珍しく、人に嫌われたくない、好かれたいといういじらしさが、隠されることなくそのまま伝わってきました。
でも!自分がデザインした服には一切の妥協をしない。
僕はいつか突然流行遅れになる、という言葉が、世間のトレンドのめまぐるしさを物語ります。
夢を売る商売は、とても刺激的で美しい。

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マルタ騎士団 知られざる領土なき独立国 [■BOOK・COMIC]

満足度★70点


マルタ騎士団 知られざる領土なき独立国

マルタ騎士団 知られざる領土なき独立国

  • 作者: 武田秀太郎
  • 出版社/メーカー: 中央公論新社
  • 発売日: 2023/08/31
  • メディア: Kindle版

十字軍遠征のときに生まれた、宗教によらず聖地を目指す巡礼者や病人やけが人の保護を主とする組織。今でも現存する領土無き国家。3.11のときも日本を支援してくれたという。既存の政府や国家に影響されないスピード感で支援活動できるところが、魅力と感じた。
日本人騎士も二年前に誕生、最近テレビにも出演し話題となりました。これはその武田さんが書いた本。

現存するマルタ国のマルタ島をナポレオンに追い出されるまでは一時領土としていたが、今は其の国とは関係ない(関係なくもないけど)。十字軍という歴史の側面を面白く学べるが、手放しで称賛する組織とも言い難いことがわかった。

マルタ騎士団になるには、在来騎士による完全スカウトのみ。条件はキリスト教徒で人道支援に従事しているかうんぬん。代々貴族のみの出自構成だったが、貴族の条件は撤廃。
結局政治的組織であり、現在も超金持ちの白人貴族がほぼ占めていることを考えると、きれいごとではない選民思想も垣間見える。しかし稀に宗教の教えはとんでもない善人を生み出すこともある。混ざり気のない信念を与えるのも、宗教の力の一つ。
「持てる者たち」の喜捨精神がどこまで現代で影響をもつのか、期待したい。



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リドリー・スコットの描く「ナポレオン」 [戦争ドラマ・戦争アクション]

満足度★65点

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■軍師としてのナポレオンの魅力は皆無。鋭利さも狡猾さも描き切れていない
王制打倒した後、船頭が多数現れ消えていった混乱のフランスを、ほの暗く灰色の色調で彩る。
戦闘シーンは圧巻、イギリスやロシア入り乱れるワーテルローは関ヶ原もこうであったのかなと思わせる迫力があったが、肝心のナポレオンの描き方はというと、英雄のカリスマ性も戦略家としての知性も描かれず、物足りなかった。

この映画のナポレオンは野獣のように猛々しいわけではなが、名声や地位には飢えている。しかしどこか感情が乾いているように見えた。他人事のような目で、自分自身を観ているようだった。自分自身の強烈な野心から動くというより、むしろ世間に流されるままに、求められるままに英雄を演じたといってもいい。田舎者であるが故の劣等感から、成り上がりたいという欲望はあるが、フランスのために戦うという大儀は感じられない。

映画は終始ジョセフィーヌとの奇妙な愛憎関係を描いて終わった。
とはいえ、底冷えする瞳をしたホアキン・フェニックスは、かつて映画「グラディエーター」で演じた皇帝ネロの時のようにつかみ所のない恐ろしさも醸し出していたので、真っ当にナポレオンを描く映画に出たらもっと英雄然としていたかもしれない。うーん、リドリースコット監督は、ナポレオンを信念と大儀なき英雄としてとらえたのだろうか。前作の「最後の決闘裁判」のように登場人物の心理描写と駆け引きを主軸にするのであれば、これほど大がかりなロケは不必要だったのではないかとさえ思える。

それにしてもローマ時代ガリアと蔑まれていたフランス。そのローマの主権を握ったゲルマン人。イングランドに入植したゲルマン系アングロサクソン。そのイングランドが再びフランスにとどめを刺すのが因果だなぁと思う。

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