SAYURI [時代劇]
★満足度55点
「神秘の日本」を「ワケのわからない国」におとしめてしまった。
編集、音楽、映像はいいんだけど肝心の背景と演出が。
原作は10年もかけて丹念にリサーチしたというだけあって、きっと用語などしっかりしてるのだろう(…と願う) やはり映画は目で見る物、のれんや提灯、登場人物のちょっとした所作が日本人らしくないとすべてぶち壊し。
これが完全なるフィクションで、「さくらん」や「ワイルドワイルドウエスト」みたいに外国人がみても誇張した遊びの世界だとわかる作品ならいいけど、これはかなりノンフィクション的な話法の作品なのだから、やはり「なにがどう違うのか」わからない外国人スタッフやキャストではなく、日本人キャストを使って欲しかった。
日本語と英語が混ざるところとか、京都の建物が出てきているのに戦争がおきて疎開するところは東京のようで、土地感覚がチグハグ。
しかも舞妓を芸者と呼ぶのは関東のほうじゃなかったか!?
第二次世界大戦も終わったのに、芸者に太夫のような厳しい縛りがあったかも謎だし…
なんか周りは昭和になっていくのに芸者の周りだけ江戸時代のよう。
ヨーロッパのコスチューム・プレイにはあれだけ時間を割く米映画産業、ちょっとは東洋人の意見も聞いてよ。
そんで、結局「会長さん」の本名が謎。
“会長さん”が本名だと思ってたら…怖すぎ。
コン・リーがドメスティックすぎるのも怖すぎ。
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