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聖地には蜘蛛が巣を張る [サイコスリラー・クライム・サスペンス・社会派]

満足度★80点

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怒りにふるえ、ぞっとした


貧困ゆえに身を売る売春婦を、浄化と称して殺害した連続殺人犯サイード・ハナイの実話を元に描かれた作品。

怒りにふるえ、ぞっとした。

この映画の核心は、サイードが捕まった後半からといえる。

頭の中でずっと、この世界はおかしい!という言葉がぐるぐると回っていた。


そもそも淫らな欲求を満たしているのは男性の方で、女性側ではない。売春婦を堕落した存在で死に値するというのならば、買う男も堕落しているじゃないか。


先進国で商売としてセックスが男女対等に成立している場所はあるが、イランで売春に身をやつす女性はほとんどの場合、生活の術としてそれしか選択肢がないのだ。


女性の登校を禁止→文盲、知識の低さ→働けない→てっとり早く売春に身をやつす。

この悪循環を生んでいるのは絶対的男性優位社会であり、ひいては売春婦を生む原因となってるのは男性側にあるといえる。そのことに何故多くの人が気づかないのか?

いや、気づきたくないのだろう。自分たちは「正しく」権力を振るう側の存在で居続けるために。


恐ろしいのは、犯人が捕まった後。殺人犯を讃える世論。殺害された女性の家族に対する、脅迫。夫は正しいことをしたとのたまう妻。

基本的人権の欠如と、神の名を口にすれば赦されるという構造の社会の精神性の恐ろしさ。


中でも嫌悪を感じたのはハナイの妻を筆頭とした、自分の保身しか考えない女たちである。殺された女性たちにも人生があり、悲しむ存在がいることをつゆとも考えない。彼女たちにとって、殺されたのは生まれつき「売春婦」という生き物であって、唾棄すべき存在。

事情があり一時的に体を売ったのでは、などと同情することすらない。自分の娘も、同じように虐げられる可能性のある社会だとも気づかずに。実際、選択の自由がないことに不自由を感じず、偏見を偏見と思わない保守的な女性たちも、イラン女性の内なる敵なのだろう。


本物のハナイは言った。

「彼女らは私にとってゴキブリと同じくらい役に立たなかった」

ふざけるなと。命はその人自身の物で、生殺与奪権など誰にもない。


以前別の機会で知ったが、ヒジャブの起源は不明とのこと。日除け、民族衣装、土着信仰にイスラムの教えがミックスして今に至るとされる。

元々、古代ローマ時代から十字軍、そして現在に至るまで中東は戦争の歴史。本来は主不在の時、敵による拉致やレイプなどから妻や娘を守るために、美しいところを隠しなさいとしたのでは、という史料見解があり、コーランにはヒジャブそのものの記述はないという。しかし今や、イランではヒジャブ一つで殺されてもおかしくない事態となっている。


いつしか「教え」は権力を振るう者の都合のいいように行使され、女性や子どもを所有物のように扱えるものとなった。選択の自由を誰もが行使できる世界の実現は遠いと感じる。外からできることは僅かだからだ。それでも遠い世界から遠い世界のことを知ることで、間接的に少しでも何かできることはあるはずだ。そう思いたい。


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JeanpoleGAULTIER【fashion freak show】 [■音楽・演劇]

https://fashionfreakshow.jp/

【使用楽曲】※思い出せる限り

The Beautiful people/マリリンマンソン

Le Freak/シック
Good Times/シック

Light My Fire/shirley Bassey
Smalltown Boy/Bronski Beat
Queen

 

ドアーズから始まり、マドンナ、クイーン、様々な時代のヒット曲やゴルチェにゆかりのある音楽と共に、彼の人生が演出される。
手術台のオープニング。少年ゴルチェから手術を受けるのはコーンブラを施されたテディベア。
「最初にコーンブラをつけたのはマドンナじゃないの、私なの!」

ゴルチェ役のダンサーはシンボリックな細いボーダーシャツに身を包み、ダンサーはゴルチエらしいパンク的、ロック的、ゴチック風的な挑発的な衣装に身を包み、彼の世界観へ誘う。
ダンサーはほぼセミヌードといっていいTバックや下着同然のコルセットのクチュールに身を包み、バストが露わになる場面もあるが、不思議とエロスは感じない。

恋人のエイズの死とそこから立ち直る感動的な場面もあれば、ファッション・ポリスと題された二回のターンではアナ・ウィンターとカール・ラガーフェルドに扮した演者が掛け合う、コメディ風な場面も。
カトリーヌ・ドヌーブのナレーションによるランウェイもあり、たっぷりクチュールも楽しめる。

フィナーレではゴルチェからメッセージ。
「ファッションこそ自己を表現するものであるものであり、さらには一人一人内なる美しさをもつ。あなた方全員が美しいんです」、と。そしてダンサー全員がそのきらびやかな衣装を脱ぎ捨て、セミヌードになる。この流れが素晴らしい。
そこには、ルッキズムや性的マイノリティへの偏見を払拭し、「ありのままが美しい」というメッセージを世界阿へ届けたいという彼の力強い意志が感じられ、不意に目頭が熱くなりました。

シアターオーブは、長方形なので二階にいると没入感は低め。 このshow自体もそれほど多くキャストが登場するわけではないし複雑な振り付けが施されてもいないから、このshowは完全スタンディングでライブ形式でやってもいいと思った。また違う形で再演して欲しい。 もっと間近でクチュールの美しさを観たい!


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STAR WARS GALAXY in GINZA 2023 「スター・ウォーズの日」イベントレポート [★STAR WARS]

https://starwars.disney.co.jp/news/20230329_01


〈行動〉

15:00 屋上イベント整理券をもらう。スタンプラリー❶を押す

15:00~16:00 ポップアップストアを物色、レジに1時間待つ。その間にスタンプラリー❷❸を終了、特別グッズをもらう

16:10~17:00 屋上パネルイベントへ。ルーカスフィルム公式ダースベイダーなどとフォトセッション

17:00 ドルビーアトモスの音響体験の整理券もらう

17:00から18:00 トーホーシネマズのロビーへ移動、マンダロリアングッズや専用パネルで撮影

18:00 ドルビーホームシアター体験


午後休をとり、なんとか駆けつけ友人と合流!

小規模ながらもやはり特別な日だったーー!

一日を振り返ると、3時間の間になんという密度。

屋上→2階→屋上→TOHO。目まぐるしくもうまく全部参加できたという感じ。


14:30につくと、11階へ直行。整理券は配布時間までの待機列は特に作らないので、時間になったらまたきてくださいとのこと。

といってもウロウロするのも疲れるので、そのまま壁際で友人と待機し、スタンプラリーの一つを押下。

レストラン客やトイレ客(屋上階段前がトイレだった)のごった煮になったので、最初から待機列作ったほうがいいのでは…と思いました。


今回は小規模だったのと、TOHOのように誰かゲストが来るわけではないのでファンも少なく。とはいっても、3階のグッズコーナーの混雑は半端なく、そこへ外国人観光客も噂を聞きつけたかホイホイ状態になり、レジ会計に45分は待ったと思う。

スタンプラリーはストア内に2つあったので、会計終了後ささっといただいて(新アニメシリーズのトレーディングカードのようなものでした)、16:00ちょいすぎに屋上イベントへ。


パネル前にはルーカス公認のダースベイダー、その周りにはファンサークルの「star force」の方たちの待機列もできて、公式とファンのコスプレイヤーが混然。とりあえず、片っ端から声をかけてフォトセッション。

今までも新作前夜祭とかによくみた顔がいらっしゃいましたよ。


ひとしきり楽しんだ後はまた2階にくだり、ドルビーアトモス体験の整理券をゲット。1時間後にまた来なければならないので、TOHOへ移動。更なるコスプレイヤー探し&マンダロリアングッズ探しにいきました。

丁度映画が見終わったばかりの人たちがどっと降りてきましたが、ロビーにはほぼレイヤーはおらず。


マンダロリアンの中でもボ=カターン・クライズの側近、コスカ・リーヴスの衣装という渋すぎレイヤーさんを発見し、くいつく。写真をお願いするとお母さまが「ジェットパックは(背負わなくて)いいの?」と確認、なんという連携、なんという銀河系愛。

実はあとから、美人レイヤーで有名な「あゆ」さんと判明。ひええ。


その後は他にめぼしい方もおらず(失礼)、40周年特別パネルの写真などを撮り、マンダロリアンクリアファイルを買って、少し休憩したら再びドルビー体験のため東急に戻る。ドルビーはダースベイダーのテーマとカンティーナバンドの曲でした。

店員さんよ、そこはメインテーマにしてくれや・・・。

さすがに18:00になると物販も人が少なくなっており、ひとしきりフロアを眺めて食事に向かいました。

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TOHOロビー
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ドルビーアトモスを椅子に座り体験中
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ANAクレジットカード申し込みでもらえる特典

〈グッズ〉

グッズは、4月中旬にチェックしたアイテムとそれほど入れ替わってはいないものの、ある程度無くなってしまったものもあり。



●Tシャツ

・何が残り何が無いかもう追い切れず。ただ、ひときわオシャレだったコラボサイドのエンボス真っ白STARWARS Tシャツは完売の様子。

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左のTシャツがおしゃれ!右はボバフェットTシャツ、裏がミソソー
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マンダロリアンの中でもこの場面を選ぶとは
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●5月から新しく見つけたグッズ
・カフェシリーズ(5/4に半数無くなる)
・お弁同箱

●品薄
・手拭
・マウスパッド

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ベイダーがコーヒーゼリーに!

▼コラボ高級シリーズ

・タラスブルバのキャンプグッズ
・スケートボード(めちゃ可愛い)
・makuakeの無重力リュック
・スタチューフィギュア
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