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モービウス [アメリカンコミック]

満足度★60点

モービウス ブルーレイ&DVDセット [Blu-ray]

モービウス ブルーレイ&DVDセット [Blu-ray]

  • 出版社/メーカー: ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
  • 発売日: 2022/07/27
  • メディア: Blu-ray

■既存のアメコミものとの既視感がぬぐえず

ジャレッド・レトの体重増量が話題になった今作。

原作の設定には忠実らしいので致し方ないけれど、親友と敵対したり他の生命体とDNA結合したりと、スパイダーマンそのもののストーリーとの既視感が拭えない。
親友との戦いをだらだら描かなかったのはいいが、あまり彼の悲しみと葛藤が胸に刺さらずあっさり終わった感じ。

元はモービウス・ザ・リヴィング・ヴァンパイアというコミックのキャラだが、途中お前は誰だと問われて「ヴェノム」と冗談をいうので、真に受けて、今自分が見ているタイトルロールを確認してしまった。MCUに疎い方は本当に混乱してしまうのでやめて欲しい。


エンドロール後に登場したヴィランは「ヴァルチャー」。
彼は「スパイダーマン ホームカミング」で登場済みですが、「スパイダーマン ノー・ウェイ・ホーム」で時空が歪められたことにより、別の世界線から再登場したということですね。
それを思い出すのに時間がかかり、配役がマイケル・キートンなのでついバットマンを連想して一瞬混乱してしまった。コミックスが違う(笑)。


どうしても似たり寄ったりの話になってしまうのは、アメコミのキャラと話の展開が金太郎あめ的で、日本のように一人で一つの話を起承転結して完結させていないことで、尻切れトンボ感があることが原因だとも思う。

スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム ブルーレイ&DVDセット(初回生産限定) [Blu-ray]

スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム ブルーレイ&DVDセット(初回生産限定) [Blu-ray]

  • 出版社/メーカー: ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
  • 発売日: 2022/04/27
  • メディア: Blu-ray


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【マーベル】アントマン&ワスプ/クアントマニア [アメリカンコミック]

満足度★60点

2023-03-12T00:11:01.jpg


■素粒子世界はSWのウィルズなのか?


うーん、素粒子世界に多次元宇宙が広がるというのがどうもしっくりこない…。

素粒子は分解できないほど小さい存在だから、高次元の生き物は存在できないのではないのだろうか?
それともあれは時空もゆがんだ世界だから、通常の物質世界の大きさの尺度も違うのだろうか。


さておき、この世界、ジョージ・ルーカスが語っていたSTAR WARS新三部作の構想に似ていると気が付いた。彼がかつてSW7が公開された当時、自分ならフォースの根幹をなすウィルズというミクロの世界に生きる生命体を描くとインタビューで語っていたのだ。その後も色々な構想を語っていたのでどの程度本記だったのかはよくわからないし、その構想がディズニー内で一人歩きしたのかどうかは知らないが、素粒子世界の生き物たち、凄くSTAR WARSっぽい。

とはいえ、STAR WARSの世界の方がまだまともかもしれないけど…。

今回のストーリーは、コミックにちゃんと登場するのかもしれませんが。その辺はコミックを知らないので何ともいえません。


https://www.starwarsrenmei.com/2023/02/george-lucas-episode7-whills.html?m=1


とにかく、個人的にはアントマンの闘う舞台は、もうちょっと現実的な世界であって欲しかった。

たとえば人間に謎の病が流行って人体に潜入して、白血球やウイルスや菌などと闘いつつ謎を明らかにしていく過程で、細胞を凶悪化するスパイクタンパク質みたいなものを運ぶナノマシンに襲われて、そのナノマシンを製造する陰謀組織と闘うとか…。

「ミクロの決死圏」のような想像しかできず申し訳ないが、カーンの存在はちよっと荒唐無稽すぎて。ミクロの内外で闘う姿が見たかった。


カーンもそんなに強大な力を有していて素粒子世界に高度な文明を築けるなら、自分でマシンを直して元の世界に戻れそうだし。


最後のカーン大集合もちょっとどん引き。マルチバースはもう、なんでもありでお腹いっぱい。カーン、神じゃん。あ、ソーも神か…。ガーディアンズ~ボリューム2にも神出たな。


ただ、マルチバースの副産物(エブエブでも描かれた、あらゆる可能性が分岐していく世界)として、「可能性」が無限に広がっていくマントマンの描写はおもしろかった。行動は分岐しても目的は一つだとして、分身が本体を押し上げていく様子は、運動会の棒倒しのようだった。


ロキ様はどう絡むのか?ドラマ版「ロキ」も観た方がいいのか?…と結局気になるのだが、映画館ではもう今後のフェーズは観なくていいかなと思ってしまった。


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ワンダーウーマン1984 [アメリカンコミック]

★満足度85点

ワンダーウーマン 1984 [Blu-ray]

ワンダーウーマン 1984 [Blu-ray]

  • 出版社/メーカー: ワーナー・ブラザース・ホームエンターテイメント
  • 発売日: 2021/10/13
  • メディア: Blu-ray
■弱るダイアナの姿にもらい涙

冒頭の女神たちの運動会(?)シーンの複線は後々回収されてニヤリ。
誰かの欲望は誰かの不幸の上に成り立っている。
そんな社会のジレンマと、個人の抱える恨み、承認欲求、苦しみを絡ませて「悪なきヒーロー映画」に仕上がった。宝物に呪いをかけた神が特定されないのもいい。

冒頭の80年代のお気楽なコミカルさから一転、人生の苦しい選択を迫られる一人の女性の悩みを描く大人な雰囲気に。ダイアナは愛しい人を二度失った。でもそれは楽して苦しみから逃れたいと思ったから。

特殊能力の点では雲や雷を鞭で掴むのはやりすぎな気がするが、サマになるのはガル・ギャドットだからか。
スティーブのどことなく天然ボケな雰囲気が愛嬌があって、シリアスになりすぎず救われる。
ヒール役の二人もこれ以上ない配役。
ちなみにスターウォーズ計画というのはレーガン大統領時代に、本当にあった軍事計画。
ということは、劇中の大統領はレーガンをモデルにしたのだろう。どことなく似ている。


〉〉wikiより
アメリカ合衆国がかつて構想した軍事計画。通称スター・ウォーズ計画。 衛星軌道上にミサイル衛星やレーザー衛星、早期警戒衛星などを配備、それらと地上の迎撃システムが連携して敵国の大陸間弾道弾を各飛翔段階で迎撃、撃墜し、アメリカ合衆国本土への被害を最小限に留めることを目的にした。


今回の顛末を鑑みると、願いを取り消しても人々の記憶は消えないのだから、DC版にもヒーローや超人的な存在というのはこの世界では認知されていると考えていいのだろう。
前作より一つ気になったのは、CGがちょっと粗いところと、ホワイトハウスのバトルシーンで柱が倒れる箇所があったが、柱が明らかに軽くて雑だった。DCもマーベルも続編乱発しすぎて仕事が雑になってないだろうか。

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THE BATMAN ザ・バットマン [アメリカンコミック]

満足度★85点

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■ニルヴァーナのSomething In The Wayが流れた時点で、この世界観に堕ちていた

ニルヴァーナどはまり世代としては、不穏な雰囲気たっぷりの冒頭でSomething In The Wayが流れた時点で、もう70点近く点をあげたい気持ちになってしまった。

ロバート・パティンソン演じるバットマンは、ノーラン版とは違う「痛々しさ」がある。青春時代に衝動的に自殺してしまいそうな危うい儚さを持っていて、観ていて冷や冷やするし、かなり共感してしまう。
もう私の目には、この世に絶望しつつもどこか優しさを湛えたカート・コバーンが乗り移ったようにしか見えず、かなり心をえぐられた。彼が自殺したときの、あのときの衝撃を思いだしてしまうのだ。

それにしてもペンギンといい(本当にコリン・ファレルなの?)、ファルコーネといい、今回のヴィランには一筋縄ではいかない複雑さや深みがある。例えていうならゴッドファーザーのギャングたちのような人間味と重厚感。 リドラーも、ジム・キャリーが演じていた人物像とはだいぶ違う。
同じ孤児であるウェインに寄せる嫉妬と妬み、そして同じ復讐者としての期待。
しかしリドラーとは一線を画し、闇堕ちせず復讐はなにも生まないと悟るウェイン。

格差社会が叫ばれる今、映画【ジョーカー】のように「生まれながらに不公平」である社会への強烈な破壊願望は誰が抱いたとしても不思議ではなく、市井の人々がテロリストやヴィランに変貌する可能性もある。
今後のヒーローものも、このような「社会への喪失感」という溝をどう埋めていくのか、がテーマになっていくのだろうか。

それにしてもキャットウーマンとの情感たっぷりの間は、悶えるような切なさ。
二人が引かれあうことに余計な理由がないことが、よりリアルな感じがした。二人の間に流れる「行間」は、一部の隙もないノーラン版とは違い、よりバットマンの孤独を際だたせる。
ただラスト、誘導灯を持って人々を先導したり担架に載せて働く姿は、ヒーローというより普通の人に寄りすぎていて、やや拍子抜けした部分はある。
その点では至高のダークヒーローとして昇華した完璧なプロットのダークナイトに軍配あげたくなるものの、クリスチャン・ベール演じる硬質なウェインより、パティンソンのウェインをもっと観たいと思ってしまう自分もいた。
この映画が暗い暗いという人もいるが、バブルがはじけて不公平感が顕わになった時代を目の当たりにしてきた世代にとっては、この暗さこそリアルであり、その暗さの中でも人を信じたいとあがくウェインを愛おしくさえ思ってしまうのだった。

ジョーカー ブルーレイ&DVDセット (初回仕様/2枚組/ポストカード付) [Blu-ray]

ジョーカー ブルーレイ&DVDセット (初回仕様/2枚組/ポストカード付) [Blu-ray]

  • 出版社/メーカー: ワーナー・ブラザース・ホームエンターテイメント
  • 発売日: 2020/01/29
  • メディア: Blu-ray
ダークナイト (2枚組) [Blu-ray]

ダークナイト (2枚組) [Blu-ray]

  • 出版社/メーカー: ワーナー・ブラザース・ホームエンターテイメント
  • 発売日: 2016/02/24
  • メディア: Blu-ray
ネヴァーマインド<デラックス・エディション>

ネヴァーマインド<デラックス・エディション>

  • アーティスト: ニルヴァーナ
  • 出版社/メーカー: ユニバーサルミュージック
  • 発売日: 2011/10/05
  • メディア: CD

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デッドプール2 [アメリカンコミック]

満足度★75点


デッドプール2 3枚組ブルーレイ&DVD [Blu-ray]

デッドプール2 3枚組ブルーレイ&DVD [Blu-ray]

  • 出版社/メーカー: 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
  • メディア: Blu-ray

■映画好きにはたまらないギャグ満載
ちょっとふざけすぎの感はあるが、映画好きにはたまらないギャグ(死語)満載。
「ジョン・ウィックの犬を殺した監督」(ちなみにデヴィット・リーチ)に始まり、スター・ウォーズのルークとレイアを「帝国の逆襲でS○Xした」と勘違い、コロッサスに謝罪する場面は「セイ・エニシング」。足の組み替えは「氷の微笑」。ラッセルを殺しに行くケーブルに対して「ジョン・コナー」と呼ばわり、大こけした【グリーン・ランタン】の脚本を読むライアン・レイノルズ(自分)を撃ち殺す。
ついでに勝手に作った自分のチームに「Xフォース」と名付け、ドミノに「パクリ」と言われつつ新シリーズへの布石にするのはさすが。

カメオ出演も豪華。ケーブルが現代に現れるときにティッシュについて熱く語っている中年男がマット・デイモン。透明人間バニッシャーがブラット・ピット。X-menの家で会議しているプロフェッサーことジェームス・マカボイ(はめこみ画像)。


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↑中央の人間がマット・デイモン

個人的に監獄でのデップーの死に方(落ち方)があまりに酷いのと、ラッセルが綱引きパントマイムで退場するシーンがツボ。日本の極道がスタイリッシュな風呂に入っている場面の掛け軸もザ・勘違いで吹いた。

デップーのミュータント遺伝子による不死の能力は一応超能力なのか。制御されるとガンが進行してしまうという弱点が露わに。 前作は自分を人体実験した組織への復讐劇。今回も振り返ってみると単なる内輪もめの喧嘩ではあるのだが、人を救うことで自分の心も救われるということを学んだので、ヒーローとしての成長物語とも受け取れる。

新たな仲間、ドミノがとにかくかっこいい。特に何をするわけでもないのに勝手に周りが死んでいく(笑)。能力が発動するシーンはユニークで痛快。 この能力ある意味最高では? 敵は何が起こったか分からないまま死んでいくし、よしんば生き残ったとしてもドミノが直接手を下したように見えないので、恨みも買わなそう。
コミックの設定では「視界に入った者の運を吸収」「強いストレスにさらされると無意識に発動」と書いてあるので、リラックスしている時に背後から襲われたら危ないのかも。

未来からきたケーブル役のジョシュ・ブローリンが渋い。 【 シン・シティ スタンダード・エディション】でも渋さをまき散らしていていい味だしてる。あの【グーニーズ】の子役がねぇ…。90年代はぱっとしなかったけど、【告発のとき】辺りからいい作品に出るようになって。 ケーブルは結局未来に還ったのだろうか。第三作目はアベンジャーズならぬ【Xフォース】に方向転回するらしいので、引き続き出演に期待。
前作よりもグロさが際立つし、躊躇無く人が殺されていくので、苦手な人は注意すべし。


グーニーズ [Blu-ray]

グーニーズ [Blu-ray]

  • 出版社/メーカー: ワーナー・ホーム・ビデオ
  • メディア: Blu-ray

シン・シティ 復讐の女神 スペシャル・プライス [Blu-ray]

シン・シティ 復讐の女神 スペシャル・プライス [Blu-ray]

  • 出版社/メーカー: Happinet
  • メディア: Blu-ray
告発のとき [DVD]

告発のとき [DVD]

  • 出版社/メーカー: ポニーキャニオン
  • メディア: DVD

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キャプテン・アメリカ シビル・ウォー [アメリカンコミック]

満足度★70点
シビル・ウォーblog.jpg

キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー ブルーレイ+DVDセット [Blu-ray]

キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー ブルーレイ+DVDセット [Blu-ray]

  • 出版社/メーカー: ウォルト・ディズニー・スタジオ・ジャパン
  • メディア: Blu-ray



■何が起きても揺るがないキャプテンの信念

一作目は人生の崩壊、二作目は組織の崩壊、 三作目は仲間の崩壊。 キャプテン・アメリカは常に自分を試される危機にあるようだ。

今回のテーマは、アベンジャーズが国際的な政治組織に管理されるべきか、否か。 しかし管理されては手続きに時間がかかるし、組織の上層部が変わるごとに政治利用される恐れもある。戦うたびに犠牲者を出してしまうことがアベンジャーズの問題点だが、大勢を救う為には少数の犠牲が伴うのはしょうがないことだと個人的には思う。

トニーはウルトロンでの失敗(自分の過信と暴走)を反省したのか、意外にも管理される事を選ぶ。 対してキャプテンはそれを拒否する。
前作でも書いたけど彼は決してぶれない。その揺るぎなさにより仲間の信頼を得るのだが、それに対してトニー・スタークは信用が無いなぁ(笑)体張ってるんだけどね、意外と直情的なのよね。
ウォーマシンが墜落してしまったことで謝るファルコンを、何も言わずいきなりぶっ飛ばしちゃうし。

余談だが、単に撮影スケジュールがあわないことやギャラや脚本の問題だと思うのだけど、ペッパーがアベンジャーズや他作品にいっつも登場しないことに対しての辻褄あわせがいつも苦しい(笑)。
「忙しくて」「すれ違いで」「距離を置いている」などとトニーが言い訳するのが少し可哀想(笑)。

話の展開上しょうがないのだが、今回はアイアンマンが出過ぎだね。キャプテンの単発作品シリーズだというイメージが薄れてしまいかねない。しかしキャプテンが組織を離脱する形になっていることから、「アベンジャーズ」の続編とは称しがたいのかな。バッキーとの友情が軸ですしね。

今回はアイアンマンと決裂してしまった形だが、本当にそれはしょうがないといえる。 キャプテンにとっては、バッキーは“リアル”の自分を知る唯一の生き残りで、冷凍中に失ってしまった人生の、唯一残された縁(よすが)である大切な存在。そりゃトニーとは比べ物にならないですよ。

しかしクライマックスはまさかの展開だった。トニーの両親の映像がプレゼンの場で出てきた意味が最後の最後にようやっとわかる。忘れた頃に伏線がつながるので、ワンシーンも見逃してはならないですね。
だが数々の危機を放っておけば地球が征服される危険があったのだし、アベンジャーズはやみくもに大暴れしているわけではないと考えればわかると思うので(ハルク以外w)、今回の敵役、ジモ大佐の復讐の動機はすこーし弱い気がする。

「アベンジャーズ」は大味になってしまったが、 仲間との連係プレーが洗練されてアクションの幅が増え、ファンの一つの夢の形を見せてくれた。 今回はヒーロー同士が各々の特殊技能を使い火花を散らしたらどうなるのか?という、ファン垂涎場面がてんこ盛り。
スパイディがアントマンをグルングルンにするスターウォーズのATATシーンはSWファン泣かせやね!!

なんだかんだいって、「素手」「生身」という点で、「人間最強」なのはブラック・ウィドウじゃないのか(笑) そんな彼女と、【アベンジャーズ:エイジ・ オブ・ウルトロン】でシルバークイック、スカーレットに対して渋い男の姿を見せたホークアイがやりあうのが、個人的に何ともいえない気持ちに。
至近距離から矢を撃ったら死んじゃうし(笑)
躊躇する男性陣に、スカーレットやブラック・ウィドウが「手を抜くな」と嗜めるのもいい(笑)

今回、スカーレットに淡い恋心さえみせているヴィジョンが面白い存在。「我々の存在が災いをよんでいる」「それでは君は永遠に理解されない」なーんて、人間ではない者が一番理性的だなんて皮肉すぎる (笑)。彼がどうなるのか、今後楽しみ。






 室町ワイン倶楽部

日本橋TOHOで映画を見たので、ここで腹ごしらえしました。
バルタイプのお店で、気軽にタパスを楽しめる。特に豚のスモークがパルサミコソースがかかって美味でした!
なみなみ注いでくれるワインも◎

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キングスマン [アメリカンコミック]

満足度★90点

kingsman.jpg

■キレッキレのキャッチコピーに偽りなし

キックアスの原作者マークミラーのコミックを、同じくマシュー・ボーン監督が映画化した。
「古きよきスパイ映画+サクセスストーリー+ブラックコメディ+タランティーノ」!!

そりゃロバート・ロドリゲスばりのグロいアクションはレーティング規制もかかるさ、あそこまでグロではないけれど。
冒頭で真っ二つになるランスロットには度肝をぬかれたし、ノリッノリの音楽に合わせて世界中の腐った金持ちどもの頭が爆発していくシーンは最高に笑った。
ザ・ノックとか、デビット・ボウイとか、あと色々思い出せないくらい音楽に彩られていて最高に楽しい映画。

一番のアクションの見せ所が、超保守派のキリスト教会で不本意ながらも一般信徒を全滅させてしまったガラハッドというのも、なんとも、意表をつくというか勿体無いというか・・・(しかもBGMはフリーバードっていうのが超皮肉)。

キック・アスといい、この原作者のストーリーは重要な役が意外なところで退場しちゃうのが、凄い。
個人的に【ジョジョの奇妙な冒険】で主人公のジョナサン・ジョースターが死んじゃった時のような衝撃。
もっと直接的に言うと【キック・アスのニコラス・ケイジが死んじゃったような・・・というとネタバレか。
これからどうすんのよ!?
っていうね。

紳士たれ、という訓戒のもと、どこからどうみても現代のエージェントに見えないキングスマンたちの立ち居振舞いと、彼らのために作られた小道具が魅力的。アクションに縁の無さそうなコリン・ファースがエージェント・ガラハッド役でまさかのキレッキレ。

普段から変人役ばかりやっているサミュエル・L・ジャクソンがまたしても変態的なヒール役。
薄っぺらになりがちな悪役に多少なりとも個性を吹き込んだ。
人殺しが嫌いで、血が嫌いで、自分は善人だと思っていて、金が唸るほどあって、よりよい社会を作りたいIT企業の富豪ヴァレンタイン。でも金があっても世界は変えられず、政治家に失望し、とった解決策がある意味他人任せなのが酷く汚い(笑)

私だって人口は抑制しなきゃとは思う。だからって、じゃあ自分が死ねば?と言われて、死ぬ人なんていないよね。ァレンタインは一見まともな未来展望をしているように思えるけど、そうじゃない。
未来なんてどうなるのかわからない。生きる選択肢まで、金持ちに奪われる筋合いはないのだよ。その時がくるギリギリまで解決策を見つけるために、より良くするために考え続けるのが人間のあり方でしょ?

ランスロット、アーサー、ガラハッドなどからわかるように、円卓の騎士をモチーフに命名してますね。
今回は他のキングスマンは登場しなかったので、次回作に活躍の機会はあるのかもしれないが、舞台をアメリカには移して欲しくないなあ。そういう話が出ているようだけど…英国風ギミックが使えなくなるじゃん。

いやーしかし台詞の端々に映画愛というかオマージュが満ち満ちてて、堪らなく楽しい映画!
両足義足の殺し屋の義足が両刃っていうのもあれか、オスカー・ピストリウスの義足にそっくりだったわけだけど、実際に殺人で起訴されましたからね、あの人・・・そんなところまで洒落を仕込んでいたら恐ろしい!
ドイツ式敬礼のくだりなど、スレッスレのブラックジョークは好みがわかれるだろうけど個人的には超好み!!

ところで、あのマーク・ハミルがなんとも言えない情けない役で登場!
いい味出しすぎて、もっと映画に出てほしくなった。ウィリアム・H・メイシーのような個性派でいけそう。


>>俳優メモ

・ランスロットの名を継ぐタロン・エガートンがこの映画で大抜擢の新人。まだ26歳だけど、それまで何のキャリアの情報も無いから、他の若手俳優より遅咲きといえば遅咲きなのか?とにかくかっこいいわぁ。
バッドボーイ姿よりも、スーツ姿の方が若く見えるのが謎w
・いつも「どこかでみたなぁ~~」と、顔の記憶だけは残るマーク・ストロングが、教官でありハッカーでありキングスマンのサポート役として登場。

ちなみに試写会で見たのですが、来場のプレゼントが劇中に登場した傘でした。弾丸が防げたらいいなぁw


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キャプテン・アメリカ ウィンター・ソルジャー [アメリカンコミック]

★満足度85点

■世界一信頼できる男

キャプテンアメリカは、なぜこんなに魅力的なのか。

他のヒーローと比べて、セクシーでもなく女の子に気のきいた事を言うでもなく、大概正論しか吐かず、逃亡中も他人の車を気遣う几帳面な男。
いわば男らしいとは形容しがたい平凡な人物が、アベンジャーズのなかで一番忘れがたいヒーローとして記憶に残るのはなぜか。

それは、信頼できる人間、という一点につきると思う。
彼は理論武装のために正論を言うのではなく、心の底から本音を言ってるだけなのであり、彼の言葉や振る舞いはたびたび他者の難しい感情やこじれた理論を解きほぐしてくれる。

もうひとつ、彼は小賢しい計算抜きに、他人を信じる人なのだ。
非常な肉体的劣等感を強い信念で克服したことも裏付けるように、あの肉体改造は、「他人を信じる」という信念がなければできなかった。

アベンジャーズの中で、一番信用できる人間は?と聞かれたら、迷わすキャプテンアメリカと答えるだろう。

今回の敵は、寝返った味方とか、復讐に燃えた敵という分かりやすい人物が登場するわけではない。
ある思想や信念が、いつのまにか内側から巣食っていくという非常に厄介なものだった。
それは第二次世界大戦の古臭い体制を信奉する残党としてではなく、現体制の組織の限界を打破すべき手段として変化しているのである。
シールドの大いなる内部の崩壊は、誰が何を正しく導くのかが不明瞭になり、組織内の職員が疑心暗鬼になったことが原因でもある。
何か大事な大義名分のために戦っていたはずなのに、いつの間にか味方の裏切りばかり恐れ、諜報活動は互いを監視する密告活動に成り下がってしまう。

そんな組織の虚飾と傲慢を削ぎ落とすと、臭い言い方をすれば、そこに立っているのはキャプテン・アメリカという男なのである。
キャプテン・アメリカがシールドを信じるなら、ニック・フューリーはトップであり続けられるだろう。

シールドという一つの組織を舞台に、ローマ帝国の内部崩壊のような、普遍的な一国の栄枯盛衰を見ているようだった。

アメリカ人は独裁者嫌いが多い。
カエサルがアイアンマンなら、キャプテン・アメリカはアウグスティヌスといったところだろうか。
だからか、(劇中の)アイアンマンへの社会からの風当たりは強いが、キャプテン・アメリカはとても繊細に誰もが愛するヒーローとして好かれているように思う。

傲慢ではなく、かといって優柔不断ではない。
優しいが臆病ではない。
闘争的ではないが人一倍秘めた熱い愛国心を持っている。
おしゃべりではないが、人を結びつける社交性はある。
正論で人を追い込むことはしないが、一番シンプルで正しいことをいう。
失われた人生に物思いにふける陰があるが、アイアンマンのように病んではいない(笑)
そしてブラック・ウィドーにも簡単になびかない(笑)

うーん、やっぱり今のところ私のなかでは一番のヒーローだ。


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ダークナイト ライジング [アメリカンコミック]

★満足度75点

ダークナイト ライジング Blu-ray & DVDセット(初回限定生産)

ダークナイト ライジング Blu-ray & DVDセット(初回限定生産)

  • 出版社/メーカー: ワーナー・ホーム・ビデオ
  • メディア: Blu-ray


ノーラン監督の築いた「ビジュアルは限りなくNY」なのだけど、明らかにNYとは感じられない決定的な暗さを持つ「ゴッサムシティ」。
地面に異空間ががっぽりと口をあけているような、ひどく不均衡な世界を、現実の都市からかけ離れることなく創造できるのは毎回凄いと思う。
超社会派でありながら、ダークファンタジーとしか呼べない世界。
この虚無感満載の世界はノーラン監督にしか為し得ないのではないか。

今回は、愛する人を亡くした悲しみをひきずり隠遁生活7年目にして満身創痍のバットマンことブルースと、一作目の敵ダース・アル・グールの「影の軍団」の継承者と名乗るベインとの戦いだが、ベインの目的が大義名分過ぎてイマイチしっくりこない。

ジョーカーのように人間の愚かさをあぶり出したいがために生きている人間に比べ、ベインの目的はゴッサムシティの文字どおりの壊滅。
それにしては「解放」「人民に街を返す」などと安っぽい大儀を掲げて街を無法地帯に陥らせるなど、なぜかまどろっこしい方法をとる。特にその光景をみて楽しんでいる様子もない。

そんなのどに刺さった小骨が取れないまま、バットマン圧倒的不利な状況で物語は進み、最後にベインの真の存在理由が判明してやっとすっきりする。
それはとても古典的でありきたりなのだけど好ましく、ベインが急に血の通った人間として目に映り、数々の挙動を振り返るとせつないものがあった。
しかし今回の主犯は所詮はダース・アル・グールの遺産。
前作のジョーカーに及ぶべくもなかった。

それよりも、無法地帯になったら自分が生きにくくなるだけなのに、すぐに扇動されてしまう民衆の愚かさが際だつ。ほぼベインが解放した犯罪者たちなのだろうが、それにしても公開処刑とおぼしき川渡りや、裁判という名のつるし上げの場に、一般人が皆無だったとは言い難い。警官隊と民衆の激突は愚の骨頂。内戦が泥沼化する独裁国家の入り口をみた気がした。

今回はキャットウーマンとあの相棒が登場。
このシリーズのいいところは、わざわざ「私はキャットウーマンよ」などと名乗らないことであり、彼女はただ貧民街出身の凄腕の泥棒として登場する。
もちろん二人とも、バットマンファンなら誰しもわかるだろうという前提で登場するので、説明されなくてもわかる。
相棒登場により、完結編とはいえ次回作もあるのでは…と大いに期待してしまうが、彼は二代目として生きていくことを暗示したラストだったのかもしれない。

完結してしまうことが残念だが、とはいえ果たしてこれ以上の絶望が用意できるのかも疑問。みているこちらも疲弊してしまうぐらい、濃厚なシリーズだった。

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アメイジング・スパイダーマン [アメリカンコミック]

★満足度75点

アメイジング・スパイダーマンTM ブルーレイ&DVD セット [Blu-ray]

アメイジング・スパイダーマンTM ブルーレイ&DVD セット [Blu-ray]

  • 出版社/メーカー: ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
  • メディア: Blu-ray

■平凡カップルから非凡カップルへ

なぜこの時期に、好評だった前シリーズからそれほど経っていないにも関わらず、再映画化なのか。
全6部作の企画が崩れて、後編の3部作をリブートすることになった、ということを知らなければ、誰しもがそう思っただろう。

サム・ライミ版は、ヒロインをグウェインではなくMJに据えたことに、原作ファンから違和感と失望を巻き起こしたが、蓋を開けてみたらなかなかの傑作で、ピーターとMJのいかにも凡庸な姿に爽やかな青春映画の趣があって、他のアメコミとは一線を画した仕上がりになっていた。

今回のピーター&グウェインはうってかわって美男美女である。
(ピーターは地味な設定だが、ハンサムぶりは隠せない)
そしてこの二人、超頭脳明晰なのである。
ピーターはオズコープ社で働く科学者・コナーズ博士が解けなかった遺伝子プログラムの公式を導いてしまうし、グウェインはそんなピーターよりも学校での成績がよく、なおかつオズコープ社で研修生として働いている。

そしてグウェインはまた、ピーターがはっきりいわずとも正体を察してしまうし、彼の本心も見抜いてしまう。アメコミ史上あまりにも勘が良すぎるヒロインかもしれない。
その利発さが仇となって、死を早めやしないかと1作目からハラハラしてしまう。
(グウェインは原作では死んでしまうので、サムライミは当初からMJを登場させたと言われている)

またこのシリーズの大きな特徴は、ピーターの両親、特にオズコープ社で働いていた父親の謎の失踪が核になっていることだ。
彼の蜘蛛の研究がピーターの好奇心とひいてはスパイダーマンになる契機になってしまう。
それを考えると、前シリーズのピーターは「たまたま」スパイダーマンになってしまうが、今回は「必然的」にスパイダーマンになった、ともいえよう。

今後の展開はわからないが、ピーター個人の物語から、家族の物語と発展するといえそうだ。
グリーンゴブリンのオズボーン氏も、劇中台詞には登場するが姿は現していない。
今回は暴走した科学者というヴィランの設定が、前回の2部作目と被ってしまい既視感を覚えたので、次回作に期待したい。
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