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イサムノグチ展 [■ART]

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イサムノグチは調和と秩序いう言葉をよく使う。彫刻におけるその二つとは何だろう。
例えば何の目的もなく、ただ単に岸壁や岩の前に立ったとき人はなにを思うだろう。きっとその風景は、意識にものぼらず、ただ素通りするだけのように思う。
しかしその岸壁から何かを切り出したとしたら、どうだろう。
岸壁の前に、自分と自然の間に形を帯びた岩や石が目の前に現れたとしたら。
その造形を目でなぞり、素材を手で確かめ、温度を感じ、気に入れば飽くことなく眺め続けるだろう。

イサムノグチの「調和」とは自然と人の意識との間に自然に馴染む形のことであり、「秩序」は人に自然との関わり合いを思い出させるもの、ということなのかもしれない。
印象的だったのは土偶や地蔵、禅を意識した素朴でかつ力強い形が多かったこと。日本人が培ってきた独自の象形に、命の根幹を求めるかのよう。
現代人に強く己のルーツに回帰するよう希求する、イサムノグチのメッセージを受け取ったように思う。

※余談だが、サカナクションのサウンドツアーは最初、あまりのイメージ違いに驚きました。しかし後日、イサムの生きた時代に合わせ丁寧にリサーチした上での選択だと知り納得。

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▲雲の山。山好きにははっとする。稜線に霧の滝が流れる山のシルエットが目に浮かぶ
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▲雨の山。濡れそぼった切っ先が天をつくよう
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▲地蔵。人型を極力単純化したのか。サークルは地蔵の頭部なのか
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▲鳥居のよう
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▲元々は遊具とのこと
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▲旅行がテーマの作品。八つ墓村を連想するが、突き出たものは足のようでもあり杖のようでもある

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