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「開拓者たち」@東京国際映画祭 [★映画祭・イベント]

東京国際映画祭で、『開拓者たち』を観賞。

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20世紀初頭のパタゴニア地方を舞台に、先住民を殺害することを目的として旅する白人のグループの行動を、白人と先住民の間に生まれた若者の目を通して描く。チリの歴史の中で埋もれていた事件に光を当てた作品。


西部劇の手法を取りながらチリで行われた白人による先住民迫害の歴史を描く。
▼上映後に監督のインタビュー
・西部劇ほどプロバカンダに染められたジャンルはないから、その手法を取った。かつての西部劇は白人が善でインディアンが悪の勧善懲悪だった。そこには歴史の改竄があった。
・主要登場人物は実在で、ネイティブがネイティブ殺しに荷担した側面も描きたかった。その辺は映画的に誇張した部分もあり、そのため自分も歴史を改竄しているといえる。皆さんには国が伝えることの何が正しいのか、真実や歴史は一体何なのかを考えてもらいたい。
・占領した白人の地主の名前も、島や川などに付けられたまま。チリ政府が闇に葬りたがっている先住民大虐殺を描いているため、チリで春に公開されて、賛否両論になることを望んでいる。
・考えさせることを強要するように作ったから。

などなど、胸の内を訥々とかたってくれました。 シンプルながらも、白人による先住民殺し、白人とネイティブの混血の青年の葛藤、イングランド人とスコットランド人のアイデンティティの根深さなどちりばめられた、非常に濃厚な内容でした。

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