ハプニング [ホラー・モンスター]
★満足度70点
植物が人間に害のある毒物を吐くというのは荒唐無稽ではないかもね。
悪臭を放つ有名な臭い花も実際に存在するし、蘭は二酸化炭素を吐くので密室で栽培してると一酸化炭素中毒の危険があるのはよく知られてることだし。
ただ、シャラマンは冒頭から植物かも、とヒントを投げつつも、含みを残して引っ張っている。
漠然と何が起きてるか分からない恐怖、この感覚がハプニング
同じ空間の中の風や植物をこんなに意識させられたのは初めてかも。
いつも風や木々のざわめきは、恐怖の対象を引き立てる効果音として使用されてきた。
都会には自然がないとはいうが、実はよくみると沢山あることに気がつく。彼らには私たち人間の毒(排気ガスなど)を浴びせてきた。その逆転現象が起きただけだが、身の置き場がない、とはまさにこのこと。
攻撃対象が変化するのも興味深い。蟻のように増えすぎた人間を減らしたあとは、怒りを誘発させて暴力的な人間を淘汰したようにもみえた。子供たちが助けを請う家での出来事は、互いの怒りをきっかけに、何かしらの成分が憎しみを増長させたのだろう。
考えてみたら、主人公はどんなシュチュエーションでも怒らない人だったしね
ほかのどのシャラマン映画より現実的でもあり、人間くさい映画だったと思う。特に主人公が妻に会いたくて外に出て行くシーンは不覚にもぐっときた。
いたわりや優しさを大事に・・・という普遍的なメッセージも見え隠れしつつ、超常的ホラーとしても十分怖い。観る人の自由な解釈に任せていると思う。
俳優メモ>>ズーイー・デシャネル
どことなく不思議ちゃんな妻を演じてたズーイー・デシャネルは、今はユニット「She&Him」での音楽活動の方が名が知られているかも。若い子の間ではファッション・リーダーとして知られている。
クリクリした目の個性的な顔はチャーミングでどことなく儚げ。最近のでか目整形顔に飽きてきたから、とても魅力的だと思う。
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