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「黒人のいない」アカデミー賞2016 [★映画こぼれ話]

先週やっとNHKで放送されました。
毎年見ないと気がすまない、一大イベント!

WOWOWをやめてしまったので、ノーカットは見れず…今年のダイジェストの悲しいところは、主題歌賞にノミネートされた歌手のパフォーマンスがカットされていたこと。
毎年各賞発表の合間に差し込まれるので、楽しみなのだが…もしかしたら今年は演奏自体なかったのかなぁ?
でもまあ、今年亡くなった人の追悼でデイブ・グロールの生歌が聴けただけでもラッキーです。


フー・ファイターズ

フー・ファイターズ

  • アーティスト: デイブ・グロール
  • 出版社/メーカー: EMIミュージック・ジャパン
  • 発売日: 1995/07/05
  • メディア: CD



さて、今年は「白人のためのアカデミー賞」と揶揄され、スパイク・リーやウィル・スミスなど黒人のセレブが批判したり授賞式をボイコットしたりと騒ぎになりました。

司会のクリス・ロック
はどうするのかな~と思っていたら、のっけから堂々と斬り込み持論を展開し、作品賞にノミネートされた白人を黒人に差し替える映像を使うなど、ブラックジョークで式をうまく料理して「黒人のアカデミー賞」に変えてしまった。やるねぇ。

もちろん、冒頭のクリス・ロックの書いたシナリオにgoをだした、アカデミー協会も懐が深いというか、一枚上手、とも思うのです。

クリス・ロックの言うことを要約すると…黒人が黒人のアカデミー賞を作ったり、黒人の会員を増やして黒人にばかり投票しても意味無いじゃん、そういうことじゃないだろ?!ってことだと…。
「でも偏見が無い訳じゃない、いい仕事をしている黒人もいるんだぜ、もっと公平に目を配ってくれ。司会のボイコットを促されたけど、俺じゃなかったら、誰が言うんだ?」…ってことだと思う。

第三者からすると、今年は黒人主演の記憶に残った映画もなかった気がするし、なんかたまたまじゃないのか、これは人種差別アレルギーじゃないのか…?などと思う。

それに、映画業界の成り立ちを考えると致し方ない部分も。
白人が発展させてきた文化でもあるし、会員に白人が多いのも伝統的というか。それが少しずつ変わってきて、今は寧ろ多様性を表現できていると思う。

例えば日本で歌舞伎役者に白人や黒人がいないっ!ていう言いがかりがあったら、ナンセンスじゃないですか。
酷く突飛な例だけど、このようにある程度ルーツに敬意を払わなくてはならない文化というものがあるのだから、何でもかんでも急激に変革を求め、数を合わせろ、というのはおかしいかと。
逆に数の帳尻あわせにこだわると、芸術性を無視することにもなると思う。

そこをクリス・ロックも「(糾弾する人々を)仕事の無い黒人たち」と超皮肉っていたのかな。

勿論業界人しか知らない、ギャラが低いなどの問題(女性アクターの方が男性アクターよりギャラが低いことは昨年パトリシア・アークエットが指摘)もあるのだろうけれど。
ただ、ノミネート作を手掛けたスタッフたちは、黒人をけなすために作品を撮った訳じゃない。ただいいものを作った、それだけ。ノミニー候補になったのは、あくまで結果論だと思ってほしいな。
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