アカデミー賞2017 [★映画こぼれ話]
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毎年欠かさず観ているアカデミー賞。
司会によって、全然雰囲気の変わるアカデミーshow。
長いこと連続して司会を頼まれていたビリー・クリスタルは、その年のノミニー作品に自分を紛れ込ませる合成映像で楽しませるのが定番だった。ブラックジョークは得意ではなく、ほっこりと笑わせるタイプ。
エレン・デジェネレスは才気ばしりすぎて、会場がドン引くときもあった。カチッとはまるときははまるんだけど。
授賞式中にブラピなどと一緒にセルフィーしちゃったときと、宅配ピザを本当に頼んでしまったという演出は面白かった。
ジミー・キンベルは辛口ですがきまずくなりすぎないブラックジョークを織り交ぜ非常に上手かった。
メル・ギブソンに「元気そうでよかった。新興宗教のおかげかな?」とか、宗教の話をタブーとせず茶化すユーモアセンス。
トランプに攻撃されたメリル・ストリーブには「偉大ではない女優に拍手を送りましょう」!
皮肉というユーモアで包み、政府や政権に反意を示す。
なかなか日本人には上手く出来ないアプローチですよね。
そして問題の作品賞取り違え事件。百聞は一見にしかず。
やっと顛末の全貌が確認できてすっきり。
【ラ・ラ・ランド】のプロデューサーが自ら「本当の受賞は【ムーンライト】」と話したことで救われた。
ムーンライトプロデューサーも、「これは「嘘のような本当の話だ!」となごませる。
キンメルはプレゼンターのウォーレン・ビーティに「何をしたんだ!」って(笑)をとって、「これは僕が司会をしたからなんだ、きっとそうだ」と自虐的に終わらせた。
ビーティは、封を開けた紙に『エマ・ストーン ラ・ラ・ランド』と書かれていたため、なかなか読みあげなかったんですね。
作品賞に女優名が書かれていることはおかしいですから。
もしかして、もしかしてですけど、今回は終始『人種や宗教の壁を無くそう』というスピーチに溢れていたので、白人から黒人へオスカーを渡す…なんていう劇的な場面を演出したのだったりして…とふと思ったのですが、会計事務所の責任問題に発展してるから違うかな(笑)
最後はアレだったけど、今回は名スピーチがたくさん生まれた。
なかでもヴィオラ・デイビスのスピーチが印象的。
「すべての才能ある人々が集まる場所があります。それは墓地です」
「よく聞かれます。あなたはどんな物語を伝えたいの?私はこう答えます。死者の物語を掘り起こしたい」
「大きな夢を見た人たち、夢破れた人たち、恋に落ち、恋に破れた人たち。俳優になって本当によかった。人生という物語を祝福できる唯一の職業です」
ぐっときました。
【殺人を無罪にする方法】【ヘルプ心がつなぐストーリー】でファンでしたがますます好きになりました。
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