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クリード チャンプを継ぐ男 [スポーツ]

満足度★80点

クリード チャンプを継ぐ男 [Blu-ray]

クリード チャンプを継ぐ男 [Blu-ray]

  • 出版社/メーカー: ワーナー・ブラザース・ホームエンターテイメント
  • メディア: Blu-ray
■ロッキーという男の生き様

ロッキーって一時代を作った伝説のチャンプのはずなのに、全然暮らしぶりが華やかじゃないんですよね。高額なファイトマネー、ちゃんともらったの?って言いたくなるくらい。レストラン「エイドリアン」を経営しているけど、生活は慎ましく、どこかいつも孤独と哀愁が漂っていて。
今回もエイドリアンの墓の前で話しかけたり、癌になってしまって「もう抗わずエイドリアンのそばに行く」などと言って、その姿はもう切ない切ない。映画を通してロッキーという男の人生を最期まで共に歩んだ気分。

変わって、アポロの遺児アドニス。
リングの上で「自分の存在は過ちじゃない」と証明したい、と言いますよね。そこにもう、胸を鷲掴みにされて。
アドニスはずっと喪失感があるんですよね。
アポロは生まれる前に死んだ。YouTubeのなかでしか父親を知らないわけですよ。ダウンしたときにフラッシュバックするのは、リアルな父親ではなくて、YouTubeの父親なわけです。その眼差しはアドニスに向けられたものではなく、リング上の対戦相手、いわばボクシングそのものに向けられたもので。でもその父親に近づきたいんですよね、ボクシングを通して。
里親を転々として、アポロの妻が寛大で真っ当な育て方をしてもらったけど、どこかでずっと飢えていたわけです。ロッキーのことを勝手にuncleと呼びはじめたのは、寂しさからでしょう。

かつてのライバルの息子を育てる。
これ以上ないドラマですよね。
スムーズな世代交代による、新たなロッキー伝説の幕開けといえるでしょう。

また、今回は登場するボクサーの戦績が戦闘能力のように映し出されたり、中盤のレオとの闘いをワンカットでみせたりと、映像的にもお洒落。
ラストのコンランの体型がなんだか弱々しく見えたのがちと気になりましたが、そこは経験だけで勝てると高をくくった相手の油断だと思いたい(笑)。

最後に、エイドリアンの飼ってた亀が生きてるのが泣けました。

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