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君の名は。 [青春・恋愛・コメディ]

満足度★60点

「君の名は。」Blu-rayスタンダード・エディション

「君の名は。」Blu-rayスタンダード・エディション

  • 出版社/メーカー: 東宝
  • メディア: Blu-ray

■其処此処に設定のズレと浅さがある

うん。観客動員数の割に評価が低い人も多いので、警戒して観ていたが、概ね面白かった。
特に全編に流れる瑞々しさは清々しい。
登場人物ではウブで生真面目な三葉より、妹の四葉の生意気さ加減が好ましい。
お婆ちゃんはちょっと説教臭いかな…。
突っ込ませてもらうと、高校生の台詞としてちょっとどうかと思うところが。
・「酒税法違反」←高校生が知っててもおかしくないけど唐突。
・「生まれ変わったらイケメンの男の子にしてください」←普通だったら、都会のかわいい女の子にしてくださいというところを、何故イケメンの男の子? これは、何故入れ替わる相手が瀧くんなのかと突っ込まれることへの予防線がありありとしてて、興醒め。
・髪の毛切って「失恋?」←(三葉が巫女だから長い髪に思い入れがあったとしても)いつの時代?
・「嫁入り前のむすめ」←いつの時代?
これらは普通の高校生を描こうとしているからこそ、余計目立つなぁと思いました。また、散々言われていたようにおっさん目線がそこかしこに。ぎりぎり見えない乳首とかね。
色んな人物が頬を赤らめることが多くて、それがなんか漫画のステレオタイプというか、オタクっぽい描写というか…。
あとラスト。忙しい時間にわざわざ途中下車して階段まで行ったのに、すれ違うなよ!
どうせ巡り会うのはわかってるんだから、見つめあったならさっさと話しかけてしまえ!
気をもたせるどころか、まどろっこしくて多少イライラした。
あと、三葉と瀧くんが山頂で出会うところで、記憶の消滅が加速したので驚いた。
入れ替わりが終わって暫く経過しても瀧くんの記憶は無くならなかったのに、三葉の死を意識してから急加速。
口噛み酒も飲んで再び入れ替わったのに、なぜ?
三年前と現在が違う時間軸で同時進行しているのなら、本来ならば、三葉が死んでしまい入れ替わりが無くなった時点で記憶が消えていくのがこの世界上のルールなのではないか・・・?
そこを崩したくないのなら、冒頭を「どうしても思い出せないことがある…」という瀧くんのモノローグにすれば、違和感が減らせたかもしれない。
三葉が彗星が落ちて死ぬことがわかっていたことや、同級生と変電所を爆発させたことは、彼女の中でどう記憶されているのかな。
ま、そこはいいとして、ラストのご都合主義も手抜き。
共通設定がないと、二人が偶然出会うことに無理がある。瀧くんが糸森のスケッチと共に三葉の顔も描いていて、そのスケッチを大事に持っているとか、そういうアイテムがあれば説得力もあっかもしれないのに。
いい映画だからというより、話題だからという理由で見させられた人もたくさんいるだろう。
瑞々しいだけでは感動できない私のような年齢の人には「そこそこ楽しめたが傑作ではない」という評価に落ち着く。
ま、いわゆる中高生向けですね。
余談ですが、ほとんどの人は興味ないだろうが、巫女の舞の戯作と振り付けが歌舞伎役者の中村壱太郎だった!
あそこの動きはよく描けているなと感心していたけれど、適当に拾ってきた動画から作画したわけじゃなかったんですね。
歌舞伎ファンとしては嬉しい発見でした。

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