画廊の夜会(2022/5/27) [■ART]
https://www.ginza.jp/event/19535
銀座のギャラリーが一斉に21:00まで営業するというイベント、【画廊の夜会】へ。
とてもまわりきれないので事前に確認して、見たい作品を選びました。
【村越画廊】では「動物画の名手」が開催。動物モチーフの日本画を手がける三人展でした。
輪郭がブラックではない鵜飼さんの動物絵は、金色の屏風絵をポップに。
私の好きなアサギマダラの絵は、今川教子さん。毎年飛んでくるのを楽しみにしているそうです。
なかでも吉田潤さんの、伊藤若冲のような写実的で躍動感のある墨絵が好みでしたが、鶏の一部の柄がよく見るとQRコードだったり、現代ならではの試みも。
【至峰堂画廊】では、テンペラの深みを感じさせる山田啓貴さんの個展。受胎告知というテーマでした。
ルネッサンス期など西洋絵画でおなじみのテンペラを使い、油彩と重ね合わせ伝統を追求する。
しかしモチーフは子供の頃の憧憬を喚起する、電話やジェリービーンズやじゃがいもなどの静物画。背景を描かないことでその人の中の思い出へ誘導するような、狙いがありそう。テンペラは主にハイライトとして使用しているとのこと。
HPで拝見し、是非実物を観て満足したのは、やはりあの有名なダ・ヴィンチの受胎告知をモチーフにした作品【天使の声が聞こえる】。天使を描かず、逆にそこにいるであろうという天使とマリアの記憶を呼び覚まします。
テンペラは自分で卵を溶いて絵具を創り出すとのことで、地鶏の赤みの強い卵の方が暖かみのある色になるそうです。そのため、黒を重ねてもどこか暖かみのある黒となるそうで、とても奥行きを感じました。