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ヘレディタリー 継承 [ホラー・モンスター]

満足度★60点

ヘレディタリー 継承(吹替版)

ヘレディタリー 継承(吹替版)

  • 出版社/メーカー:
  • 発売日: 2019/03/27
  • メディア: Prime Video
■終盤で拍子抜け

何かあからさまな超常現象が起きそうで起きない、ひたひたと恐怖が迫る描写が続く。
…が、なかなか霊的な類の力が顕れないため、家族の中で異常性を垣間見せる女系の精神疾患の気質が、遺伝として「継承」されてしまうことを指しているのかとさえ疑いった。

血脈の異常性が周囲を狂わしていくストーリーならば、私としてはそちらのほうが怖かったのだが、結局悪魔に落ち着いちゃうんだな。
もちろん序盤から自殺したリーの兄の話や祖母のカルト性など悪魔を示唆するエピソードはプンプンしていたのですが、「悪魔を信じる人間の精神」が植え付けられていく人間の怖さ、というオチも想像したわけです。
しかしガチで悪魔とわかっていく過程で、なぜかどんどん怖くなくなっていきました。

精神疾患か悪魔つきなのかわからない【エミリー・ローズ】のほうが個人的には精神的にきつかった。代々、高位の悪魔「ペイモン」が継承された割には信者も少ないし、あまり大したことは成し遂げていなそう。妹の首がちょんぎれてしまう事故が一番グロくて恐ろしかった。


まあそれら全てが悪魔のなせる業なのであれば…とは思うが、むしろこれからペイモンとカルト信者たちが何を成し遂げていきたいのかが、気になる。

エミリー・ローズ (字幕版)

エミリー・ローズ (字幕版)

  • 出版社/メーカー:
  • 発売日: 2010/10/01
  • メディア: Prime Video

タグ:ホラー
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20センチュリー・ウーマン [ヒューマンドラマ]

満足度★65点

20 センチュリー・ウーマン(字幕版)

20 センチュリー・ウーマン(字幕版)

  • 出版社/メーカー:
  • 発売日: 2021/12/22
  • メディア: Prime Video
■女性史と米国史のユニゾン


思春期の少年の目を通して、米国史と女性史が重なり合うように描かれる。
不思議な共同生活を送る中で、少年は女性たちの心の痛みや複雑さを理解して癒そうとするし、女性陣は少年に人生指南をするつもりが逆に彼に癒されてもいて、他人なのに近しいそんな関係性が、少し羨ましくもあった。
唯一男性の同居人ウィリアムは、女性に翻弄され自分のアイデンティティを失いかけている。彼も独特の脆さを孕んでおり、個性的な役どころではある。

女性が重要な役割を演じてはいるが、あくまで主役は親子の話。
母は息子の世界の外側に押し出されて無力に感じ、息子は母に自分と二人だけの世界ではなく、新しいパートナーを見つけて幸せになってもらいたいと願っている。
二人は微妙にすれ違ってはいるが、本心は労りに溢れてる。
僕は母さんだけいれば大丈夫。ジェイミーのラストのセリフに泣けました。

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